赤ちゃんは日本語を学ぶとき、周囲の人(多くは親)が自分に話しかけてくる言葉や大人同士の会話を聞いて言葉を覚えていきます。それと同様に、英語を学ぶときにも、「耳を育てておく」ことはその後、話したり読んだり書いたりするため基礎となります。この記事では、特に聞く力(加えて話す力や読む力)を楽しく身につけられるゲーム、歌、動画を紹介していきます。これからご紹介するものが、お子さまの耳を育てるための手助けとなりますように！
英語のゲーム
準備無し、もしくは簡単な準備で遊べるゲームを紹介しています。親子や兄弟で楽しんでみてください！
Memory game(2人以上)
メモリーゲームは身体の部位の名前を覚えるゲームです。遊びながら身体の部位を表す英単語を覚えることができます。
～進め方～
最初の人が、自分の身体のどこか(１)をタッチしながら、その部位の英単語を言う。
次の人は、最初の人のまねをして(１)にタッチしながら英単語を言う。続けて、別の部位(２)を触りながら英単語を言う。
そのまた次の人は、(１)をタッチしながら英単語を言う→(２)をタッチしながら英単語を言う→また別の場所(３)をタッチしながら英単語を言う。
例：
Aさん：”A head.”（頭。）
Bさん：”A head and a mouth.”（頭、口。）
Cさん：”A head, a mouth, and a hand.”（頭、口、手。）
Aさん：”A head, a mouth, a hand, and an arm.”（頭、口、手、腕。）
まずは親子や兄弟でやってみてください。何ターン続けられたらクリア！などと目標を決めてゲームすると盛り上がりますよ＾＾
Do as I say
こちらは、英語の指示通りの正しい動きをするゲームです。”Jump.”（ジャンプして。）や”Walk.”（歩いて。）など、簡単なものから始めてみると良いでしょう。慣れてきたり、英語をもともとある程度知っていたりする子の場合は、動詞以外の言葉を加えて(知らない場合は教えて)指示するとさらに楽しくなっていきます。
例：
“Jump 3 times.”（3回ジャンプして。）
“Walk for 15 seconds.”（15秒間歩いて。）
応用編として「Do as I say, not as I do」（私がするとおりではなく、言うとおりにして）といったゲームもあります。こちらは、指示を出しながら、指示者自身は指示内容とは違う動きをするというものです。。例えば、”Touch your right shoulders .”(あなたの右肩を触って。)と言いながら膝などの他の部位を触ります。この指示は「右肩」を触ることなので、両肩を触ったり、指示者の動きにつられて膝を触ったりしたらアウトです。このルールで遊ぶことにより、子どもが指示者の動きを真似しているだけなのか、しっかりと英単語を理解したうえで動いているのかが分かります。「Do as I say」で遊ぶのに慣れてきたらこちらを試してみるのもおすすめです。
Touching game
こちらは「かるた」に近いゲームです。必要なのは、数字やアルファベット、イラストの描かれたカードのみ。準備するのが大変な場合、トランプでもいいですし、メモ用紙をちぎって数字を書くだけでもＯＫです。全てのカードを表向きに並べたら、ゲームの「親」がそのうちの一枚を英語で指定してください。子どもは指定されたカードを探し、見つけたらそれに触りながら英語を言います。
例(数字の７を指定する場合)：
親：”seven.”（7.）
子：そのカードを触りながら”seven!”と言う
これの繰り返しです。手作りカードの場合、数字の横にアルファベットで読み方を書き加えてあげるとさらに勉強になって良いでしょう。
英語の歌
とにかく英語に楽しく触れる、耳を英語にならすための導入におすすめな歌をご紹介していきます。
BINGO song
1番から6番までありますが歌詞はほとんど繰り返すだけなので簡単です。覚えやすい歌詞とメロディで初めての英語の歌としてはぴったり！一度覚えてしまえばどこでだって口ずさめます。BINGOが一文字ずつサイレントに「BINGO」→「×INGO」→「××NGO」と変わっていきますが、「×」のところで手をたたいたり足をふみならしたり、時には肩や膝をたたいたり、二人で手をハイタッチするなどして楽しんでみてください！BINGOはビンゴゲームのBINGOではなく、BINGOという犬の名前ですよ♪
London Bridge Is Falling Down［ロンドン橋］
London Bridge Is Falling Down［ロンドン橋］
こちらは日本でもなじみのある「ロンドン橋」。幼稚園や保育園でこれを歌いながら遊んだお子さんも多いのではないでしょうか。ロンドン橋は現在もテムズ川にかかる歴史のある橋です。「ロンドン橋」はイギリスの童謡の中でも伝統のある歌。日本語バージョンの歌も英語バージョンの歌もぜひ両方口ずさみながら楽しんでみてください。歌を覚えたら実際に遊んでみるのも楽しそうですね(ただし5人以上は必要)。
Humpty Dumpty Sat on a Wall［ハンプティ・ダンプティ］
Humpty Dumpty Sat on a Wall［ハンプティ・ダンプティ］
ハンプティ・ダンプティは子供向けの遊び歌であるナーサリーライム（マザーグース／英語の童謡）の定番で、世界中で親しまれています。擬人化された卵のキャラクター「ハンプティーダンプティー」が塀から落ち、家来が治そうとしてくれる。という不思議な歌詞が魅力的な子どもに人気の歌です。ハンプティ・ダンプティは、「不思議の国のアリス」などにも登場しているためアメリカではもちろん日本でも知っている人も多いのではないでしょうか。
Mary Had a Little Lamb［メリーさんの羊］
Mary Had a Little Lamb［メリーさんの羊］
日本語の童謡としてもなじみのある、「メリーさんの羊」の原曲です。日本人が苦手な発音「L」「R」が頻繁に登場するので、その使い分けを自然と学ぶための練習曲としてもおすすめです！
Under the Spreading Chestnut Tree［大きな栗の木の下で］
Under the Spreading Chestnut Tree［大きな栗の木の下で］
こちらも日本でおなじみの「大きな栗の下で」。英語の歌詞、日本語の歌詞の意味がほぼ同じなので、両方同時に覚えていくと英語の意味理解にも役立つはずです。歌を覚えたら、手遊びにも挑戦してみましょう！(上記リンク動画から手遊びも確認できます)
Twinkle Twinkle Little Star［キラキラ星］
Twinkle Twinkle Little Star［キラキラ星］
フランスの原語版をはじめ、英語、日本語…世界中でその土地の言語に訳され愛されているナーサリーライム（マザーグース／英語の童謡）の一つです。ママやパパが先に覚えて、夜おやすみの前に子守歌のように歌ってあげるようにすると、子どもも自然と口ずさめるようになっているかもしれません。
英語の動画
子どもの英語教育におすすめな動画を初級編・中級編・上級編に分けてご紹介します。
初級編：Maisy
”Maisy”は女の子のネズミのMaisyとその友達たちのほんわかした物語（アニメーション）でイギリス英語が使われています。毎回20～30分程度のちょうど良い長さ。セリフは少なめですが、やさしい男性のナレーションで、イラストのタッチも絵本のような温かみがあり、物語の進むスピードもゆっくりです。
中級編：Peppa Pig
イギリスをはじめとして世界各国でとても人気の高い幼児向けアニメです。泥の水たまりで遊ぶのが大好きな姉ペッパーと弟ジョージの家族を中心とした、ほのぼのとしたストーリーで、イギリス英語が使われています。全体を通して少し早口ですが、発音はハッキリしているため聞き取りやすいです。Youtubeではいくつかの短い動画を一つの動画として合わせて公開されています。
上級編：SESAME STREET
言わずと知れた、アメリカの子供たちに大人気の幼児教育番組。もちろん日本でも、セサミストリートの仲間たちがテーマパークでグッズとして販売されているため、知っている人がかなり多いかと思います。YouTubeの公式チャンネルでは、1時間くらいのフルエピソードがたくさんアップされています。アルファベットを学ぶ知育的なコーナーがあったり、歌のコーナーがあったりして学びに役立つだけでなく、一つ一つのコーナーのクオリティも高いのが特徴です。しかし英語がかなり早口なので、慣れていない子にとっては聞き取りづらいかもしれません。
最後に
ここまで様々な英語のゲーム、歌、動画を紹介してきましたが、一つだけ心に留め置いて欲しいのは、子どもに強制しないことです。子どもの将来を思ってのことだとしても、子どもがつまらなそうに、いやそうにしているのに、決まったものや方法で英語を学ばせる必要はありません。子どもに合った方法で、親子一緒に楽しみながら、少しずつレベルアップできると良いでしょう。
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